産婆の手しごと 第8回目:陣痛編

産後ケア助産院マーノの助産師、佐原(さわら)さんと瀬野(せの)さん。
お2人は函館市内の産院で、妊娠中~お産、産後のママに深く関わってきました。
目指すは【ママを孤独にしない子育て支援を!】
函館のプレママ、産後ママの生活や気持ちに寄り添う『産婆さん』として、すべてのママが子育てを楽しめることを願いながらコラムを綴ります。ご覧ください。

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第8回目のテーマ【陣痛編】コラム担当:佐原(さわら)さん
佐原さん
佐原さん

ままっち!読者のみなさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
早くコロナ流行以前の状態に戻って、ご家族がお産の進行中にも立ち会いできるようになればいいなと切に願うこのごろ。今回は前回に続いてお産・立ち会いのお話です。
お産の進行中にも立ち会える事が復活したときの事も踏まえて書いていこうと思います。まず、お産の始まりは「陣痛・破水・おしるし」があります。
今回は陣痛が来ている時の過ごし方に焦点を絞ってお話します。

お産を自分でコントロールする!陣痛10分間隔時の過ごし方
お産のスタートは陣痛が10分間隔になった時から、としています。
陣痛が来てお産が進行している間の大事なこと、それは、体力の温存とメンタルのコントロールです。
いかに痛くない間にリラックスできるかが鍵になってきます。
「陣痛は痛いのにリラックスなんてできるかい!」と激しいツッコミを受けそうですが、お産の進行を自分で良い方にコントロールするには、「リラックス」この一点に限るといっても過言ではありません。
このお産のスタート10分間隔の時の過ごし方がお産の進行と、ひいては産後の育児スタートを左右します!

次に痛みが来るまでの10分って実は待っているとすごく長く感じるんです。
そこで、緊張しながら「来るぞ~来るぞ~」と次の陣痛を待っている状態が一番体力を消耗してして、いざ!赤ちゃん産まれるぞ!いきむぞ!というときにヘロヘロになってしまう過ごし方なんです。

ではどう過ごすか?
簡単です。
10分間隔の時にはいつもと同じように過ごしてください。

普通通りを意識したい!
10分間隔の陣痛の時って痛みの持続時間も短かめなので、家にいたら、お風呂に入ったり、ご飯を食べたり、眠ったりすることもやろうと思えばできます。
緊張して縮こまっているよりも普通通りに過ごしましょう。
アロマを焚いたり、とかいつもしているなら別ですが、リラックスしようと特別なことはしなくても大丈夫です。

パパさんやご家族も緊張せずに普通通りにママさんに接しましょう。
慌てて病院にパパさんが電話してくることもあるんですが、これはだめ。
ママさんの声を聞きながら助産師はお産の進行具合を判断するので、よほどの事がない限りパパさんや家族が連絡はしないようにしてください。
パパさんが慌ててしまうと、ママさんも心配になってきちゃいますから。

深呼吸&コミュニケーション
さあ、間隔が10分を切って短くなってきて、反比例で痛い時間は長く感じるようになってきました。
お腹も腰も痛くなってきます。お産が進んでくるにつれて、どんどん下の方に痛い箇所が降りてきて、赤ちゃんが産まれる直前にはお尻の方が痛くなってきます。
この時もリラックスが大事で、痛い時は深呼吸で痛みを逃して、痛くない時は脱力する、を繰り返します。
呼吸法を練習していなくても大丈夫!深呼吸ができれば乗り切れます(お産に直接関わった方は500人以上になりますが、完璧なラマーズ法で産んだ人1人しか知りません!)
もしできれば、合間で食べ物をつまんだり、飲み物を飲んだり、目をつむってウトウトするのも良いです。
パパさんやご家族が付き添えるようになったら、身体が熱くなるので、冷たいタオルで顔を拭いてあげたり、水を飲ませてあげたり、と身の周りのことを手助けすること。そして、腰をマッサージしたり声をかけながらさすってあげたりしてください。ママさんはさすってほしい位置をパパさんに伝えてくださいね。もしくはパパさん、どの位置か聞いてくださいね。

 

よくパパさんが一生懸命さすっているんですけど「ここじゃないんだよなあ」とママさんが言い出せなかったり、前回の絶叫編の罵詈雑言系で「そこじゃない!!」とママさんがきつい口調になってしまうことがあるので、ここでもコミュニケーションを取りながらすごしましょう。
間違っても「まだ産まれないの?」などとママに聞かないでくださいね。
頑張っているママのメンタルが落ち込んじゃいますから!

肩の力を抜いて「リラックスリラックス♪」
メンタル面では「リラックス」をするために、「緊張しない」こと。
それって、なかなか難しいと思います。
一般的にいう「安産」な人って「なるようになるさ」精神が私が関わった中で多い気がします。

バースプランのある病院でのお産だったのですが、リラックスのために「笑いたい」という要望の妊婦さんも何人か関わったことがあります。色々お話をしながら余裕のあるときは他愛ない話をして、家族と友に笑い合って、お産の進行に身を委ねて・・・と、良い意味で力の抜けた過ごし方をしていました。
体力も温存された状態のお産で赤ちゃんを迎えた時も、家族も含めてお祭りみたいな楽しい雰囲気でした。
育児も体力がある状態でスタートするので、スムーズに開始できました。
私も関わって凄く温かくていいお産だったなあ、という感想のお産でした。

肩の力を抜いて、赤ちゃんと会えることに気持ちの焦点をおいてお産の進行中過ごせるといいですよね。
身体と心は繋がっています。陣痛は辛いですが、1回1回赤ちゃんに会うための課程と捉えて必要以上に怖がらないように気持ちを整えましょう。

佐原さん
佐原さん

お産に関わる助産師・看護師、医師はお産中できるだけリラックスして過ごせるように援助していきます。遠慮なく色々聞いてみたりしてくださいね。

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