産婆の手しごと第14回目:ご飯を楽しく♪食育と助産所の給食

離乳食、気長に、気楽に考えよう

離乳食、頑張っているのにうまくいかないと思うことも多いかもしれません。一生懸命に作って、気持ちばかりが「食べて、食べて」と先立ってしまうと、子どもたちはそれを察して余計に食べなくなってしまう事があります。食べさせることに必死なのも本当に気持ちわかります。食べないことでイラッとしてしまうのも悲しくなってしまうのも凄くわかります。必死なときこそクールダウン、自分もお子さんも楽しく食べるには?と視点をかえてみましょう。

離乳食に「楽しさ」を加えてあげることが実は大切なのです。

ママもニコニコしながら少しの時間でも一緒に食べれたりすると、つられて段々ニコニコになってきますよ。小さいうちは「食べることは楽しいことだよ」とお子さんに知ってもらって興味をもってもらえれば段々と好奇心も出てきて自分から食べてみたいと思う時が来ると私は感じています。
根気のいる事なので、あせらず長いスパンで考えましょう。

食事は栄養も大事だけど、食べる時の環境も大事♪

以前食育の資格を取ったんですが、自分の育ってきた食環境って大事だなと思いました。食べるものだけではなく、食べる時の周りの環境が自分の食を左右しているって気づいたときは目からうろこでした。

助産所ではバランスのとれた食事を!頑張っているママ達にいっぱい野菜と栄養を!とおもって作っていて、私自身好き嫌いとかもなさそうに見られるんですが、実は私、一人暮らしをして20歳くらいでようやっと偏食がなおったんです。

母はご飯作りが上手く(煮物とかは上手すぎて越えられない壁です)離乳食やお弁当もしっかり作ってくれてはいたんですが、小さい頃の私は小食でなぜか野菜嫌い、母は苦労したようです。しかし、食べることを強制されなかったので少しずつ食べることの楽しさを覚えて改善されてきた矢先に給食の問題が出てきました。私の小さい頃は「苦手だろうが全部食べてあたりまえ」で、食べることを強制されたせいでせっかくなおってきた偏食も余計意固地になって食べられなくなりました。

小学校の先生の中には学級通信で私の似顔絵付きで給食を残すなと書いてきたり、親を呼んで給食を残さずに食べるように家で教育をし直せと言ってきた先生もいました。それがトラウマになってしまい、食事自体も苦痛になってしまったんです。今は野菜を作ってくれる農家さんのことや畜産業や漁業の方達、調理をしてくれる人たちみんなの力があっての給食で、自分の命を支えるために、いろいろな命をいただいていることに対しての感謝しかないんですが、その頃はもう辛くて泣きながら食べていたこともありました。

でも、母はそんな風に先生から言われても「いつかはたべるようになるから」と強制せずに見守ってくれていたので中学生・高校生と少しづつまた改善されていき、一人暮らしになって自分のからだをしっかり管理しなきゃいけないとなった時に、アレルギーのある食材を除いて、野菜などもたくさんの種類を食べられるようになりました。昔は食べれなかったピーマンがこんなにおいしかったなんて!と連日チンジャオロースを作って研究したり。母がしっかり小さい時に色々試してくれたからこそのおいしさの気づきで、母の昔の努力が時間を経て、自分の味覚が磨かれる素地になりました。母には感謝、感謝。

産後ケア助産院マーノ
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