産婆の手しごと第17回目:こどもにどう伝える?生理のこと

生理のお手当について

今はナプキン一つとっても本当に色々な種類があって、選択肢もたくさんあります。寝るときに漏れたりするのが心配で眠れないなんてときは履くタイプのナプキンでもいいと思いますし、肌の弱いお子さんであれば、自分の好きな柄のや素材の布で布ナプキンを作ってその下に漏れないように普通のナプキンを重ねたり、吸水ショーツを使ってもいいと思います。吸水ショーツも経血量が多い日でもしっかり吸収してくれるものもあり、吸水ショーツだけでナプキンをしなくていいときもあるでしょう。また、タンポンについても聞かれます。水泳をやっている子からの相談で多いのですが、ナプキンに比べてハードルが高い、練習には出たいけど、怖くて入れられない、などの声も聞きます。今は説明動画などもメーカーで公開しているところも多いので相談されたら一緒に見てみるといいと思います。おうちでタンポンの出し入れの練習をして慣れてきたら普段使いの選択肢の一つにするのもいいと思います。(入れ続ける時間や体調の変化での注意、もしタンポンのひもが切れてしまったときなど注意事項をしっかり教えましょう)また、お手当の仕方と一緒に自分の下着は自分で洗う習慣をつけるといいと思います。

 

生理痛への対応
生理痛は人それぞれ。ママは生理痛が子どもの時から軽かったけど、お子さんは強くて痛がっていて、どう接してあげればよいかわからないという声も聞いたことがあります。お子さんの痛みをわかってあげられないと悩んでいる方もいます。生理痛が辛いとホルモンバランスの影響や痛みによって精神的にも落ち込んだり、とってもイライラしたり。まずは辛そうにしているときは辛い気持ちに寄り添ってあげましょう。それだけでもわかろうとしてくれているという安心感があります。

生理中でも快適にすごすための3つのコツ

①適度に運動をすること…身体がむくんだりするときは適度に身体を動かして巡りをよくすると、翌朝スッキリ♪ストレッチやヨガなどYouTubeなどにも動画を取り入れることもおすすめです。
②自分の好きなことをして痛みから意識をそらせること…痛みだけに意識を集中させると余計に痛みを強く感じてしまいます。
③身体を冷やさないこと…身体の冷え・特に下半身の冷えは生理にも影響してきます。冷えると循環が悪くなる→身体の隅々に必要な物が行き渡りづらくなる→体調の変調が起こりやすくなります。また、思春期のダイエットは本当にこれから先の将来を考えるとよいことがありません!必要なホルモンも作られなくなってしまうこともですが、将来の不妊の原因になったりもします。

 

産婦人科受診の目安は…?

先程の3つのコツを試しても改善が見られない時は、産婦人科に受診をしましょう。安易に市販の痛み止めを使ってしまうと余計に身体が冷えてしまって悪循環になることもあります。冒頭で私は高校生くらいまで生理がくると貞子状態だったんですが、これは絶対に産婦人科に受診したら楽になるケースでした。産婦人科にお子さんを受診させるのがハードル高いなと思ったかもしれません。内診台で診察されるのかな、とお子さんも怖がるかもしれませんが、どこの産婦人科もお子さんの生理での相談の時は診察の前にじっくりお話を聞かせていただいて、内診台にはのらずに、ベッドでお腹の上からエコーをしたり、ということが多いです。漢方で体質改善をはかって、痛み止めはごくごく補助ということもあります。痛くて辛い思いをこれから長くしていくのは学校生活も辛くなるし、いいことはありません。そして痛みの影にもしかしたら違う病気が隠れていた、なんてこともあります。(私は後からわかったのですが、痛みの原因の病気が隠れていました)

佐原さん
佐原さん

他の人に見られたら・・・という心配をおっしゃる方もいますが、病院側も配慮してくれるところもありますので、気軽に相談してみて下さい。函館市内には女医さんがいる病院やクリニックもあるので、きっと案ずるより産むが易しで受診して相談するとその後の生活がぐっと楽になると思います。

 

ままっち!スタッフ編集後記
ありがとうございました。読者の皆さんの中にはお子さんがそろそろ初潮を迎えるかな、とソワソワしているママも多いのではないでしょうか。学校で教えてくれる性教育の授業で知識を身に付けておくこと、体の変化、それに伴う不安を相談できる存在がいることはお子さんにとっても大きな安心感につながると思いました。体の変化に戸惑うお子さんを、慌てずに見守りたいですね。