
よみもの
『Cheer up!』Baton.67 こども無料のたこやき屋さん「みんたこ」店主”加川尊規さん”
第67回

前回ご紹介したおさかな専門シンガーソングライター 齊藤いゆさんからバトンが渡った67人目のゲストは、こども無料のたこやき屋さん みんたこ 店主「加川尊規」さんです。

2024年11月、中島廉売にオープンした”こども無料のたこやき屋さん「みんたこ」”。
正式名称は「みんなが集まれる場所をつくりたくて始めたこども無料のたこやき屋さん みんたこ」。
こども無料ってどうして?と思った方も多いでしょう。
みんたこ店主・合同会社Icr.TUNAGU 代表 加川尊規(たかのり)さんにお話をお聞きしました!
みんたこを始めたきっかけ
加川さんが「みんたこ」を始めたきっかけにもなった出来事、それは新型コロナウイルスの影響で函館の七夕行事が中止になったことでした。
「函館の大切なイベントをなんとか開催してあげたい」
そう考えた加川さんは、友人と一緒にオンラインで七夕を楽しむイベントを企画。Zoomで七夕の歌を歌い、合言葉をもらった子どもたちが七夕から2週間の期間内に中島廉売のお店でその合言葉を伝えると、お菓子がもらえるという取り組みでした。
この企画には中島廉売の組合も協力。
地域の人たちと一緒につくり上げたイベントは、子どもたちの笑顔でいっぱいになりました。
実は加川さんにとって中島廉売は、子どもの頃から慣れ親しんだ大切な場所。実家も近く、昔から地域とのつながりを感じてきた場所でした。
その後も組合と協力しながら子ども向けイベントを開催。
そんな中、組合理事から言われた言葉が、加川さんの背中を押します。
「俺の目の黒いうちに、また賑わう廉売を見たい」
かつて多くの人で賑わっていた中島廉売も、時代の変化とともに店舗数が減り、空き店舗も増えていました。
「もう一度、子どもたちの笑顔が集まる場所にしたい」
その想いから、”こども無料のたこやき屋さん”という挑戦が始まりました。

なぜたこやき屋さんだったのでしょうか?
「子どもはみんなたこやきが大好き!たこやきを無料で食べられるお店があったら、きっとたくさんの子どもたちが来てくれると思ったんです。」と加川さん。
加川さんが目指したのは、ただ無料で食べられるお店ではありません。
子どもたちが集まり、会話をし、安心して過ごせる「居場所」。
そこに子どもたちの親も集まり、親同士の交流が生まれる。そして、訪れた人が中島廉売で買い物をする。そんな自然な地域の循環を思い描いていました。
多くの反対を乗り越えて実現した夢
もちろん、オープンまでの道のりは簡単ではありませんでした。
「こども無料のたこやき屋をやりたいんです」
そう多くの経営者へ相談しましたが、中には「まずはお金を貯めてからやればいい」と言われたり、理解されないこともありました。
そんな中、ある自動車工場の社長さんが「すぐにやれ!」と出資をしてくれたことをきっかけに、少しずつ賛同してくれる人が増えていきました。
そして合同会社Icr.TUNAGUを設立、多くの人の想いがつながり「みんたこ」は誕生しました。

こども無料「みんたこ」の仕組み
無料で提供するために導入しているのが、「みんたー」というサポーター制度です。
「みんたこ」と「メンター(支援者)」を組み合わせた名前で、個人や企業から支援金を募り、その支援金150円につき、子どもたちへたこ焼き1パック(5個入り)を提供しています。
また、無料で食べるためには少しだけルールがあります!



【こども無料のルール】
①中島れんばいの協力店に行って「みんたこチケットください!」といってね!
②お店でお手伝いをしよう!
③お手伝いすると、お店の人から「みんたこチケット」がもらえるよ!
④みんたこに戻ってチケットをわたすとたこやきがもらえる!
※小中学生対象
●やくそくごと●
・みんたこチケットをもらったらまっすぐお店に来よう
・中島廉売ふれあいセンターで食べる
・横断歩道を歩いて渡る
・店長を怒らせない!

お店を始めて約1年半。
加川さんは「子どもたちの居場所づくりにつながった」と感じています。
廉売の店員さんが子どもたちの顔や名前を覚え「あれ?最近あの子来てないね」、そんな会話が生まれることも。
美味しいたこやきを提供するだけではなく、地域の大人が子どもたちを見守る場所にもなっています。
人と人がつながる場所を
中島廉売は現在、後継者不足や高齢化、近隣の大型店舗の進出など、さまざまな課題を抱えています。
「人と人がつながり、人と地域がつながり、この街を子どもたちの未来へつないでいきたい。中島廉売をもう一度盛り上げるだけではなく、地域全体の活性化へつなげていければ。」と加川さん。
その想いから、今年4月には「ナカジマレンバイ酒場」もオープンしました。
中島廉売で仕入れた新鮮な食材を使った料理を楽しめるのが魅力。
「廉売とつながる」をコンセプトに、新たな挑戦へ
現在、新たに「はこだて中島廉売食堂(中島廉売ふれあいセンター内)」のオープンに向けて準備に大忙しな加川さん。
【酒場・食堂・みんたこ】3つの場所を通して大切にするコンセプトは「廉売とつながる」。
昔ながらの商店街で生まれる、お金では買えない人と人とのコミュニケーション。そんな温かいつながりを、地元の人たちにたくさん体験してほしいと考えています。

加川さんが描く、もっと先の未来
加川さんには、さらに大きな夢があります。
それは、オリジナルグラスを作り、市内の居酒屋などで使ってもらうこと。そのグラスで飲んだお酒1杯につき100円を支援金として集め、子ども食堂や、みんたこのように子どもたちへ無料サービスを提供する場所へ還元する仕組みです。
「地域みんなで子どもたちの未来を支える」
そんな輪が広がれば、函館はもっと子育てしやすい街になるのではないか。
子どもたちの笑顔が集まる場所には、人が集まり、街が元気になる。
中島廉売から生まれる新しいつながりに、これからも注目です!!

加川さん、ありがとうございました!
取材の中で「中島廉売もったいない市をやりたいんです」とお話してくれました。閉店し在庫がそのままになっている金物店などのお店、その掘り出し品をお手頃価格で提供。片付いたお店を貸し、シャッターを1枚ずつ開けていきたいと。個人的にすごくテンションが上がりました!絶対行きます!楽しみにしていますね~♪
みんなが集まれる場所をつくりたくて始めた
こども無料のたこやき屋さん「みんたこ」
住所 函館市中島町24-14
営業時間 12:00~17:00
定休日 日曜日・祝日
※詳しくはInstagramをチェックしてね♪
次回のゲストは、【一般社団法人 函館圏フリースクールすまいる】代表理事 越智 大代さんです!
お楽しみに♪






