ひっぽのひげ文庫 リターン vol.10 とこちゃんはどこ

ひげのつぶやき

「転ばぬ先の杖」は必要ですか?
親として子どもの安全を守ることや失敗しないように手を貸すことは必要なことです。
ともすると、その思いが子どもの行動を制限し過ぎ「ほれ!あぶない、ダメよ!」「こうしなさい!」となりがちで、末は、大学受験や入社式についていくようなみっともない親になってしまいます。
ついてこられた子どもも、恥ずかしいとは思えなくなっているのでしょう。
子どもに対しての「転ばぬ先の杖」は、子どもの自立や自律を妨げている親の自己満足でしかないな、と思います。赤ちゃんは泣くことが仕事、小さい子は走り回るのが習性です。
大きくなると泣かなくなり、転ばなくなるのです。
私は子どもの頃、いつも膝や肘などは赤チンだらけでカサブタがあったもんです。

失敗や傷から学んで、みんな大きくなるんだね

命にかかわらない程度のケガをたくさんさせましょう。
そのケガで行動の危険さやケガの痛さ、注意することを学ぶのです。
更に、このぐらいなら命にかかわらんケガで済むなということも学ぶのです。

心が折れない程度の失敗もたくさんさせましょう。
その失敗でみじめさや恥ずかしさ、結果を想像することを学ぶのです。
更に、このくらいの失敗なら許してあげられるということも学ぶのです。
本物の「杖」は、高齢になってからですね。
私はまだ大丈夫ですが、今だに失敗ばかりケガも絶えません。

まだまだ寒い日が続きますが、足元にはお気を付けくださいね

ままっち!編集後記
日々子どもたちに接する中でケガや失敗をして欲しくないので、つい口うるさくアレコレ言ったり、手を出してしまいがちの私。ですが、私が10回言うよりも、1回の失敗の方が子どもたちには効果があるみたい。給食当番エプロンの忘れ物とか、せっかくやったのにランドセルに入れ忘れた宿題プリントなどなど…。叱られたり、恥ずかしさは次への戒めになるようです。命にかかわらない位のミスやかすり傷から、生きていくために大事な感覚(ささやかですがこれが有ると無いとでは大きな違いがあるような…)を身に付けて欲しいと思うのでした。(スタッフ:遠山)