産婆の手しごと 第9回目：自分の頑張りを認めて♪産後の自己肯定感を高めよう

自己暗示の呪縛

自分で自分を認めてあげられない、褒めるところが見つからない、なんていうママもいると思います。
そんなママさんに会うと「この人は自分に厳しく、凄く真面目に頑張ってきたんだなあ」と強く思います。
意外と自分自身に対する評価と周りの人の評価って全然違っていたりします。
「できない、できない」と自分を追い詰めるのが一番辛いし、自分だけでなく周りの家族も辛くなってきます。
そんな時に誰かに「頑張っているよ、大丈夫だよ」と声をかけてもらえると、「認めてもらえた」と少し楽になります。
泣いたっていいんですよ。
はじめは素直に言葉を受け入れられないかもしれませんが、少しずつでいいので、言葉とともに自分の頑張りを受け入れていってください。自分の中で「できない」という自己暗示の呪縛から「私はこれでいいんだ」と思えるまで、他人からでも自分からでもいいので褒めちぎってください。

自己肯定感を回復するために自分がいつも読み直している、患者様からいただいた手紙

自己暗示の呪縛ってマイナスの面だと本当に自分を辛い方に持って行ってしまうんですが、逆にプラス面もあって、自分自身ってこんなに色々できたんだって思える時もあるんです。

実は私は、新人助産師の頃、先輩から毎日言われたことを振り返りをしすぎて「自分はだめなんだ」と自己暗示をかけてしまい、自分自身をかなり追い詰めてしまって適応障害になってしまったことがあります（今は全然無いですが）。
自分が「できない」呪縛から逃れるのって凄く時間がかかった面もありましたが、あるきっかけで実はいとも簡単に解けてしまったんです。
それは適応障害になって退職して、もう一度頑張ってみようと思って就職した先で出会った、今でも「お師匠さん」とお呼びしている大先輩の助産師さんからの一言「佐原さんならできるわよ～」でした。
軽く言われた一言ではありましたが、それが「私ならできる！」というプラスの自己暗示になりました。
信頼してくれている、受け入れてもらえているという実感が持てたら、そこからは無双になるくらい頑張れて、自分自身でも一緒に働かせてもらっている間本当に成長できたと思います。