第53回【前編】
前回ご紹介したアフリカンダンサー安井有沙さんからバトンが渡った53人目のゲストは、南茅部で女性ハンターとして活動されている「加我 麻美」さんです。
前回のCheer up!Baton.52 アフリカンダンサー安井有沙さんから「私と同じで自然が大好きな、とても気の合う友人です。」とご紹介いただきました。
中学生と小学高学年の3人のお子さんのママである加我さん。昼間お仕事が終わると、夕方から山に入り、1日のほとんどを外で過ごしているそう。生まれも育ちも南茅部で、山川海が遊び場だった子ども時代、今も加我さんにとって自然と過ごす時間はなくてはならないものです。
そんな加我さんが狩猟免許を取得したのは昨年11月。鹿肉を食べとても美味しく感動したのがきっかけで、年々増え続ける鹿の被害についても考え、ハンターとしての活動に興味を抱いたといいます。
鹿による被害は、車との衝突事故や、資源である森林の食害、またそのように枝葉のなくなった木により土壌が流れやすくなり土砂崩れの被害にも繋がります。
そんな深刻な状態を食い止めるべく、ハンターとして活動をする加我さん。
捕獲した鹿は自身の手で捌き食します。ジビエ料理というと少し抵抗のある人もいるかもしれませんが、仕留めた後すぐに放血することで肉の温度が下がり、臭みを抑えることができるといいます。
「従姉妹が鹿の美味しい調理法を開発してくれたり、周りの方からも美味しかったよと言ってもらえることがとても嬉しいです。駆除の対象として仕留める鹿ですが、一つの命として大切にいただかなくてはと常に思います。」と涙ながらに話す加我さんは、命の重さと真摯に向き合っているんだなと強く感じ、単純な駆除作業ではないと考えさせられる瞬間でした。
また、南茅部を盛り上げ移住者を増やし、持続可能な地域を作る取り組みとして設立されたNPO法人MRS(南茅部リバイブサロンの頭文字とってMRS)にも参加。漁師や木こりなど様々な職種の地元メンバーたちでなるMRSは、南茅部の魅力を発信すべく、災害時に役立つほどけにくいロープワーク漁業体験や、スギの伐採に挑戦する林業体験などを実施。また、道南地区に多く生えている「クロモジ」という木を活用した特産品の開発にも力を入れています。
「子どもの頃は当たり前すぎて気づくことが出来なかった南茅部の魅力を、大人になった今とても感じています。山や海の自然に囲まれて過ごせるということに幸せを感じ感謝する日々です。」と加我さん。
3児の母ながら、女性ハンターとしての顔も持つ加我さんの今後の活躍にも期待です!
加我さん、ありがとうございました!
山の他にも、海でSUP(サップ)を楽しんだり、子どもたちとシーグラス集め、つぶ採りもしているというアクティブな加我さんです♪
Cheer up!Baton.53 後編【6月25日(火)公開】
後編では、加我さんからままっち!をご覧の方へメッセージをご紹介♪