ひっぽのひげ文庫 vol.40「ぱくぱく はんぶん」

函館市神山にある【えほんカフェひっぽ】。店主の中川裕司さん(通称 ひげさん)がおすすめの絵本を紹介してくれます。子どもだけでなく、大人にも響く絵本の数々をお楽しみください。
『ひげのつぶやき』では、父であり、教員経験のあるひげさんが見つめる子育てや日常のアレコレを綴ってくれます。これが心に沁みるんです~。どうぞご覧ください。

読者の皆様こんにちは。ひっぽのひげです。
港まつりで始まった8月も、オリンピックが終わり、お盆も終わり、長かった子どもたちの夏休みもようやく終わり、ほっと一息ですが、あらまた学校は明日も休みかよ、嘆きの声が聞こえてきそうです。いかがお過ごしでしょうか。
早いとこ日常に戻ってほしいもんですね。

「ぱくぱく はんぶん」
渡辺 鉄太 ぶん/ 南 伸坊
出版:2021年 定価:本体1,100円+税
福音館書店


おばあさんが大きなケーキを焼きます。
おじいさんに「半分残しておいてね」と言ってお出かけです。

おじいさんは言われた通りに「ぱくぱく はんぶん」
そこへ犬のジョン、残ったケーキを「ぱくぱく はんぶん」
そこへ猫のミーニャ、残ったケーキを「ぱくぱく はんぶん」
そこへめんどりのココタン、残ったケーキを「ぱくぱく はんぶん」
次はりすのチョロスケ、などなど。

何回も半分にして小さくなったケーキに、帰ってきたおばあさんはプンプン!
さて、結末は、読んでのお楽しみに!

この絵本、大きい動物からだんだん小さくなって、最後はみんなで大喜び、という絵本のストーリーの典型的なパターン(おおきなかぶ、てぶくろなど)なので安心して読めるんですよ。いい絵本です。

ひっぽさんで珈琲を飲みながら、こちらの絵本を子どもたちに読み聞かせ。
どんどん小さくなるケーキに子どもたちもニヤニヤ。
ゆる~い雰囲気のイラストもおもしろくて楽しい絵本です♪

 

 

 

 

最近、なるほどなぁと思った本のお話をします。
生物学者の池田清彦氏の本で人生に「意味」なんかいらない】という本です。新書版で気軽に読めます。池田氏はTVのコメンテーターとしてワイドショーに出ていますからご存知の方も多いのかなと思います。私と同世代の方でニコニコして面白いことをいう方です。

その本の中で
~「人生の意味」は人によって千差万別なのだから、そもそも普遍の人生の意味なんてないのですよ
~人生の意味を求めて悩むよりも、意味などないと悟って、自分が最も得意なことをして楽しく生きた方がいい

そういうことを昆虫などの生物と比較しながら、科学的にユーモラスに語ってくれています。
難しいことを分かり易く書くことは、大変なことなのにサラッとやっている感じがとてもいいのです。
興味がある方は是非ご一読ください。

 


丸っと1ヶ月の夏休み、旅行や友人宅へのお泊りなど充実した日々を過ごした子どもたち。こんがりと焦げて久しぶりの登校です。
今年の残暑はどれくらい続くかな~?暑さだけ引いて、日の長さだけ続けばいいのに、なんて思ったりします。

さて、今回のつぶやき『生きる意味』。
子どもたちを見ていると「それ何の意味あんの~?」とつい言いたくなるような行動ばかり。
子どもの無邪気な行動にまで意味を持たせようとしてるなんて…私も大人になっちゃったんだなぁ~。
でも考えてみると「意味もなく○○したな~」って時の方が心がリラックスしたり、楽しかったり充実した時間を過ごせているんですよね。
「あなたはあなたのままでいい」を子どもに伝えるためにも、自分もありのまま生きられる様にしたい。
読んでみたい一冊です。

ままっち!編集部 Tammy

えほんカフェひっぽ
住所 
函館市神山3丁目64-2
TEL 
0138-87-2691
営業時間 
11:00~18:00
定休日 毎週火、水曜日
HP http://hakodate-ehoncafe-hippo.com/