ひっぽのひげ文庫 vol.43「ふようどのふよこちゃん」

函館市神山にある【えほんカフェひっぽ】。店主の中川裕司さん(通称 ひげさん)がおすすめの絵本を紹介してくれます。子どもだけでなく、大人にも響く絵本の数々をお楽しみください。
『ひげのつぶやき』では、父であり、教員経験のあるひげさんが見つめる子育てや日常のアレコレを綴ってくれます。これが心に沁みるんです~。どうぞご覧ください。

読者の皆様こんにちは。ひっぽのひげです。
あちこちの紅葉が進んで、寒さも身に染みて、晩秋と言える季節になりましたね。どちらか紅葉狩りには行かれましたか?
「今年の紅葉は・・・」「黄色のイチョウは・・・」などとついうんちくを垂れてしまいます。子どもの頃、赤い葉っぱを枝から刈り取ってくるのが紅葉狩りのルールだと思っていて、恥をかいたことがありました。拾った綺麗な葉っぱは文学全集(読みもしないのに無駄に分厚いので最適!)に挟み、押し花にしたもんです。ラミネートなんてシャレたもんはありませんでしたから画用紙にのり付けしました。

「ふようどのふよこちゃん」
作:飯野和好
出版:2005年 定価:本体1,500円+税
理論社

さて紅葉は落ち葉となり、腐葉土になって土にかえります。
今月の絵本の主人公は腐葉土の「ふよこちゃん」です。
作者の故郷、埼玉秩父の里山が舞台です。ふよこちゃんはお母さんの膝の上で聞いた話を思い出します。
昔、この里山は沢山の住人で賑わい、畑や田んぼで腐葉土たちは大活躍でした。しかし、上流にダムができ腐葉土ではなく農薬が使われるようになって、ドジョウやホタルが消え里山はさびれて、ついには人がいなくなってしまいました。
「人の暮らしはずいぶんかわるのねぇ」とお母さんは語ります。
その里山に、ホタルが戻ってきます。
昔は良かったよということではなく、人として何を大切に暮らしていくのか、考えさせられる絵本だと思います。

まさか腐葉土が主人公になるなんて。
でも読み進めるうちに、人間側じゃなく腐葉土側の気持ちで里山の変化に寂しい気持ちに。
絵本の世界では、いろいろなものを擬人化して考えることが多いですよね。
だからスッと心に入ってくるんだろうなぁ。

 

 

 

先生の待遇改善のお話です。

現状は、残業代を支給しない代わりに基本給の4%を増額してきました。それを「13%に増額しようという案」と「増額しないで残業代を支給する案」です。いずれにしても、給料を上げれば人材が集まるだろうというお粗末な論理で、仕事量は何も変わりません。

特に残業代を支給することになれば、残業を認めたくない管理職によって、退勤時間に先生方は学校から締め出され、テストの採点や授業準備、学級通信などの業務を持ち帰らざるを得なくなるはずです。私もそうして家庭に仕事を持ち帰っていたもんです。

一番必要なのは、学級の定員を現状の35~40人から25人程度に減らすことです。アメリカは22人前後、ドイツは24人ですよ。仮に5年生が80人いたら、現状では40人学級が2クラスですが、定員25人なら20人学級が4クラスできます。先生方の業務も子ども自身にとってもかなり楽になるはずです。ここに踏み込まないのは先生の数を倍にしなければならないわけで、戦闘機は買えますが、子どもや教育にかける予算はありませんということです。

お子さんの担任の先生は、お元気ですか。
先生方は大変なんだなぁ、と思っていただけると幸いです。

 


我が家もついにセントラルヒーターの電源をつけました。
今年も灯油代に泣く季節がやってきました。
お米も高いし、もうどうすればいいのーと駄々をこねたくなります。
あ、子どもたちのサイズアウトした冬靴とスノーウェアも買わなきゃ…
お金の話はもうここらへんでやめておきましょう…。

小学校は学習発表会もそろそろ終わり、冬休みとクリスマスにわくわくしている子どもたち。
先生方は冬休みも忙しいのかな?
少子化で子どもたちは減っているはずなのに、配慮や気遣いする場面が多いこの時代、先生方本当におつかれさまです。
我が子の小学校は今月は親子レクがあります。

子どもたち、先生、お父さんお母さんたち、皆で楽しく交流してこようと思います。
家庭と学校、協力し合うことが大切ですよね。

ままっち!編集部 Tammy

えほんカフェひっぽ
住所 
函館市神山3丁目64-2
TEL 
0138-87-2691
営業時間 
11:00~18:00
定休日 毎週火、水曜日
HP http://hakodate-ehoncafe-hippo.com/