【前編】『Cheer up!』Baton.21 からすの弦楽器教室”清水彩智さん”

はじまる ひろがる つながる 
『Cheer up!(チアーアップ)【元気づける】【勇気を与える】【励ます】という意味で使われるそうです(*^^*) 函館近郊で、独自の活動やイベントを主催している人をリレー形式でクローズアップ!『好き』『理想』『形』に変えた皆さんに、活動を始めたきっかけ、続ける原動力、家庭と活動の両立など、裏話を聞いてきました。何かにまっすぐ向き合う皆さんへのエール『Cheer up!
今までのCheer up!はこちらから☝

第21回目【前編】

ままっち!スタッフTammyです。
前回の田中真美さんからバトンが渡ったのは、からすの弦楽器教室の清水彩智(さち)さんです!
チェロ奏者であるさちさん、なんとオーケストラに所属していたことも!!色々お話しをお伺いしてみましょう♪

 

からすの弦楽器教室 チェリスト 清水彩智

函館市白鳥町にある「からすの弦楽器教室」。2016年4月から、バイオリン弾きのご主人と、チェロ弾きの彩智(さち)さんの二人三脚で営む音楽教室。定年退職された方、お子さんの手が離れた主婦の方、バリバリ働き盛りの方の息抜きとして、そしてお子さんの習い事として…色々な方が集う場となっている。

 

22歳で再スタートしたチェロ弾き 

音楽のお仕事に携わっている、それもチェロ!それだけでとてもかっこいいですよね!
ちなみに、チェロを弾き始めたのはいつからなのでしょうか?

彩智さん
彩智さん

チェロを弾き始めたのは5歳の時でした。

というのも、我が家は音楽一家。
実家は神奈川県で、父はオーケストラに所属していたバイオリン弾き母はピアノ教室の先生。姉と私も、生まれた時から音楽と触れ合う生活で、自然とチェロを習い始めるようになりました。
今では、両親、姉、叔父、私、時々夫も参加し、『楽団TONTOS』というバンドを組んで活動しています(^^)

すごいですね~!
恵まれた環境の中で音楽を始めることが出来たのですね。

彩智さん
彩智さん

そうですね。でも、小学校高学年になった頃、なんだかそんな環境に反抗心がうまれてしまい、チェロをぴたっと辞めてしまったんです。あの時は、もう絶対やらない!っていうくらいの気持ちでしたね。

そんな事が…辞めてからはどうされていたんですか?

彩智さん
彩智さん

ヒップポップばかり聴いて、ターンテーブルとか回していました(笑)

(笑)

本当は何がしたい?思い切って参加したミュージックキャンプ

 

彩智さん
彩智さん

やりたいことも特になく、写真を撮るのが好きだからと写真の専門学校を卒業したのはいいものの、就職先も決まらず途方に暮れていました。
そんな時に「自分は本当は何がしたいんだろう?」と自分に問いかけた時に出てきた答えは、やはり『本当はチェロが好き』という気持ちでした。その時すでに22歳でした。

そこから彩智さんのチェロ弾きが再スタートしたのですね。
5歳から小学生までやっていたとはいえ、すぐに感覚が戻るものなんですか?

彩智さん
彩智さん

ドレミファソラシドしか弾けないような状態でした。
そんな時青森で開催さている”ミュージックキャンプ”の情報を聞き、「このままじゃダメだ!」と思い切って参加することにしました。ちなみにそのキャンプは音大生などのプロを目指している人たちが、泊まり込みでレッスンするキャンプ。よく参加したなぁと自分でも思います(笑)

時には”思い切り”って大切ですよね。

後から思うと、「今なら絶対できない」と思うようなことでも、その時のタイミングを逃さず挑んだ過去の自分に救われること、私もあります。

彩智さん
彩智さん

私もそのキャンプで私のチェロ人生の分岐点になる方に出会うことが出来ました。世界的に有名なチェリストであるスロバキア人の先生に、キャンプでレッスンを受け感銘を受けたのです。

キャンプ終了後、すぐに先生に連絡し、2ヶ月後には先生のいる金沢に引っ越し、そこから毎日レッスンを受けました。とにかくチェロを弾くことが楽しくて楽しくて、そんな日々でした。

師匠である先生とのコンサート

 

 

オーケストラで学んだこと、感じたこと

 

師匠であるスロバキア人の先生のもとで5年間レッスンを受ける彩智さん。
その後、地元神奈川へ戻り、両親の営む音楽教室で講師として生活をする。”プロの世界”に憧れはあるものの、その時の彩智さんの年齢は27歳。

プロを目指すには音大を卒業するのが必須なイメージがあります…

彩智さん
彩智さん

そうですね、大半がそうだと思います!
でも私、またまた思い切って、若手育成のためのオーケストラのオーディションを受けてみたんです。

しかも受かっちゃったんです!(笑)

えぇ~~~~!!!
22歳から本格的に始めたのに、すごいの一言です👏

彩智さん
彩智さん

自分でもびっくりでした!
でもいざ所属してみると、周りは音大を卒業した20代前半~半ばの方たちばかり。
チェロは勉強したけれど、オーケストラとして弾くのはまったくの別物で、専門用語も分からず、指揮者の指示も分からず、弾けなくて悔しい思いをしました。

これぞプロの世界ですね。

でも、選ばれし者しか入れないオーケストラの世界。学ぶものは多そうです。

彩智さん
彩智さん

オーケストラでは、毎週演奏する曲が変わり、それをこなすのだけで大変。辛い思いもたくさんしましたが、メンタルはとっても鍛えられました。
そして、なんと言っても、仲間で演奏し緊張感の中から生まれるなんとも言えない鳥肌が立つような空気感。あの感動を味わえるからこそ、辛いことも乗り越えられました。

オーケストラに4年間在籍

 

 

なかなか触れることのできない音楽の世界、それもオーケストラ!そんな貴重なお話しをお伺いすることができました。

次回、【後編】では専属チェロ奏者として参加している”大人と子供のための読みきかせの会”についてや、現在の函館での『からすの弦楽器教室』についてなどのお話しをご紹介します。お楽しみに!

次回は、6月28日(月)公開です!

 

からすの弦楽器教室
住所 函館市白鳥町14-8https://karasunogengakki.themedia.jp/