ひっぽのひげ文庫 リターン vol.5 二平方メートルの世界で

あの、【ひっぽのひげ文庫】がままっち!に帰ってきました♪♪
函館市神山のえほんカフェひっぽ 店主の中川裕司さん(通称 ひげさん)がオススメの絵本を紹介してくれます。今回はどんな絵本と出逢えるのでしょうか📚さらに、ひげさんが綴るエッセイ【ひげのつぶやき】もスタート!ご自身も父であり、教員経験もあるひげさんが見つめる子育てのアレコレ。どうぞご覧ください♪

 

二平方メートルの世界で

文:前田 海音(まえだみおん)
絵:はた こうしろう

小学館
二平方メートルの世界で 特設ページ
本体価格:1,650円(税込)

 

ひげさん
ひげさん

読者の皆様、こんにちは。お変わりありませんか?
今月の絵本は、今、大人気の「二平方メートルの世界で」です。
※つい先日(8月22日)24時間テレビの北海道スペシャルでも取り上げられました。その他にも、様々なメディアで紹介されている注目の絵本です。

 📚 あらすじ 📚 

絵本の最初は、札幌の大通りや街並みの絵からスタートします。
小学三年生の海音(みおん)さんが難しそうな病気で入院します。その病床ベッドの広さが、「二平方メートル」なのです。みおんさんの全ての生活が、そこに限定されてしまいます。
大学病院のルールや、三歳上の兄のことや両親のことなどが語られます。
孤独感、なげやりになりそうな思い、泣くに泣けないみおんさんは口も心も閉ざしてしまいます。
📚
そんなある日、みおんさんは大発見をします。おそらく入院した子ではないと気付かない発見です。同じ孤独を抱え、辛さに苦しみながら書かれたたくさんの言葉が、みおんさんの心に響き、泣かないと決めていた目から涙があふれます。
その言葉から生きていく希望と勇気をたくさん受け取るのです。
📚
ひげさん
ひげさん

みおんさんは、自分が感じたこと、思いを絵本に託して私たちに伝えてくれました。五年生になったみおんさんは、今どうしているのでしょう。
あの大発見に他の子も気づいたでしょうか。私たちにできることはないでしょうか。そんな思いが溢れてしまう絵本です。

みおんさんの姿を見て、自分ならここまで強く在れるだろうか?と考えました。普段は考えないようにしていることなど、久しぶりにたくさんの事を考えました。

ひげさん
ひげさん

この絵本は、病気の大変さ、怖さよりも病気を乗り越えて生きてやる!という希望に溢れています。だから、応援したくなるのです。

そうですね。大人も日常生活の中で、不安や怖さを感じる場面はたくさんありますよね。大人になるとその対象が、どんどん漠然としたものになるような気がします(生きていくことそのものだったり、自分の将来だったり…)。でもこのお話に触れて『私たちには希望も勇気もある。怖がってばかりじゃなく立ち向かえる!』ということを改めて強く感じました。今、コロナという大きな不安や困難の中にいるからこそ、是非皆さんに読んで頂きたい一冊です。