函館市神山にある【えほんカフェひっぽ】。店主の中川裕司さん(通称 ひげさん)がおすすめの絵本を紹介してくれます。子どもだけでなく、大人にも響く絵本の数々をお楽しみください。
『ひげのつぶやき』では、父であり、教員経験のあるひげさんが見つめる子育てや日常のアレコレを綴ってくれます。これが心に沁みるんです~。どうぞご覧ください。
ひどい暑さの中、皆様無事でしょうか。電気代は考えないことにしてしっかりエアコンお使いですか?お弁当と水を持って図書館で一日過ごしましょう、あそこは文句を言われませんよ。
8月8日が「立秋」でしたから、暦の上ではすでに「秋」なのですよ。函館新道の脇にはもうススキが穂を広げています。暑くてボーっとしているうちに、すぐに正月になりそうです。
「ちびかいじゅう」
作:かわしまひろみ 絵:上村エリ
出版:2022年 定価:本体1,200円+税
文芸社
85歳のちびおばあちゃん、おだやかで人見知りのちびおばあちゃん、そんなおばあちゃんはいろいろな怪獣に変身出来るんです。
「ごちそうさま」をしたのに「ごはんは?」という【わすれんぼかいじゅう】。色のついたローソクをかじる【くいしんぼかいじゅう】。夜中に家中を歩き回る【ぐるぐるかいじゅう】などなど。でも、それぞれにちびおばあちゃんなりの理由があるのです。その理由がわかると、こちらが優しく接してあげることができるようになるのです。
認知症は脳の老化現象ですから、誰しも避けることはできません。変身は「認知症のまだら状態」をうまく表現しています。
作者のかわしまさんはひっぽにこの絵本を寄贈して下さいました。「認知症の方にもっともっと寛容に優しく接してあげましょう」というメッセージをいただいた気がします。
認知症のネガティブな症状を「かいじゅうに変身」と可愛らしいイラストと共に、優しく伝えてくれる1冊。いつか自分の親も…もしかしたら自分だって変身するかもしれない。一度読んでおきたいなと思いました。
私の父親も母親も大正生まれのバリバリの頑固世代でしたから、その束縛からどう脱しようかというのが、私の課題でした。最大の作戦は「実家に寄り付かない」という後ろ向き戦術でしだが、衝突を避けたかったのですね。
自分が親になって決めていたのは、「高校を出たら家から出す」ということで子どもとは地理的にも精神的にも距離を置こうと思ったのです。お互いの自律と自立のためですね。うまくいったのかどうかは、検証しようがありませんからわかりませんが、自己満足はしています。
一時期、友だちのような親子がトレンディだと、もてはやされました。その流れでしょうか、親を名前で呼ぶ子を見かけます。自分が親になっても、親にべったりと依存している子も見かけます。
いくつになっても、親子が友だちのようになってはいけないと思うのです。前述したように「互いの自律と自立のため」です。
親子の関係は干渉すべきものではありませんが、ついつい気になりますね。ちなみにお子さんから、ちゃんと「お母さん」と呼ばれてますか・・・?
我が家は、夫婦間の呼び名は「名前」にしたい派。とは言え、とっさにお父さん!お母さん!と呼び合ってしまいますが。それもあってか、子どもが私たちのことを名前で呼んできたことがありました。その瞬間、とてつもない違和感を感じ、その場で友だちじゃないんだからとやめさせました。
同僚、友だち、恋人、親、それぞれに合った距離感が必要ですよね。
話は変わりますが、北海道でも熱中症対策が必須となる世の中となりました。
小学生の悲しい事故も起きました。
水分・塩分・日除け対策はもちろんのこと、「睡眠」もしっかりとりながら乗り越えていきましょうね。きっと寒くなるとこの暑さが恋しくなるんだろうなと思いつつ、上手に付き合っていきましょう♪
ままっち!編集部 Tammy
えほんカフェひっぽ
住所 函館市神山3丁目64-2
TEL 0138-87-2691
営業時間 11:00~18:00
定休日 毎週火、水曜日
HP http://hakodate-ehoncafe-hippo.com/