ひっぽのひげ文庫 vol.38「おかあさん だいすきだよ」

函館市神山にある【えほんカフェひっぽ】。店主の中川裕司さん(通称 ひげさん)がおすすめの絵本を紹介してくれます。子どもだけでなく、大人にも響く絵本の数々をお楽しみください。
『ひげのつぶやき』では、父であり、教員経験のあるひげさんが見つめる子育てや日常のアレコレを綴ってくれます。これが心に沁みるんです~。どうぞご覧ください。

6月のひげ文庫 読者の皆さん、こんにちは。
6月も半ばとなり、夏の予感がする今日この頃ですが、
お変わりありませんか。 今年の夏も昨年同様になるのでしょうか。冬に寒いのは、ストーブで暖をとる楽しみがありますが、夏のあの蒸し暑さには逃げ場がなくてやられますね。横津岳の山の上なら涼しいかも・・・。
ということで(どういうことで・・・?)今月の絵本です。

「おかあさん だいすきだよ」
作・みやにし たつや
出版:2014年 定価:本体1,400円+税
金の星社


 よく知られている宮西さんの人気の絵本ですから、ご存知の方も多いと思います。
先月、
NHKの朝の番組に宮西さんと絵本が紹介されていて、ご覧になりましたか? 先月の「ひげのつぶやき」カスハラを取り上げました。そのつながりでこの絵本なので、ぜひ先月分を御一読下さい。

「はやく おきなさい!また ねぼうでしょ」
「ぐずぐずしないで はやく きがえて!おくれちゃうでしょ」
「ぼろぼろ こぼさない!なんどいえばわかるの はやく たべなさい!」

おかあさんの怒りの攻撃は、矢継ぎ早にとんできます。立派なカスハラかもしれません。
その都度子どもは「って いうけれど・・・」と心の中で、
こう言ってほしい言葉をつぶやきます。
そう言ってくれたら
もっとおかあさんのこと だいすきだよ」ですと!
うーん、泣かせますなぁ。
日常の忙しさの中で、つい言ってしまいそうなお母さんの言葉に「そうだよなぁ」と思えます。それを返す子どもの心の中の言葉に「そうくるかぁ」とにやにやしながら読みました。
ご一読ください。

我が家にもあるこの絵本。
1〜2歳の子どもを持つ家庭に絵本をプレゼントしてくれる「えほんがトドック」で、送られてきた絵本の中の1冊です。
読みながら涙がポロポロこぼれたのを思い出します。
久しぶりに本棚から出して読んでみました。またうるっとしてしまいました。

そして、「もっと優しく伝えよう」と心改めさせられます。
母になる方へのプレゼントにもいいかも。大切な1冊になると思います。
(作品の中の「ねむらなくて いいから おふとんで いっしょに ゴロンって しようか」のセリフ。この絵本を読んでから、子どもが寝たくないと駄々をこねた時にはこのセリフを言うようにしています。そうすると笑顔で布団に向かってくれます。そういうことなんですよね。)

 

 

 

 

先月、カスハラへの対処方法は体験をもとに、ままっちの編集後記で詳しく触れていただきましたので、カスハラをしてしまう方の話です。

前回の「ひげのつぶやき」はこちら

根っこは誰にでもある「怒りの感情」です。

私なんか案外、無自覚にカスハラになっているのかも知れません。足を踏んだ私は痛くないしすぐに忘れますが、踏まれた相手は予想外に痛くて忘れないもんです。踏まれた相手は「私に対して許せない!」「私が正義だ、解らせてやる!」あげくに「コノヤロー!」となるのです。

踏まれてカチンときたら、

*怒りを出す前に、1,2,3,と数えるのはどうでしょうか。
間を置くだけで冷静になれるかもしれません。
*怒りの声を出す前に、立場が逆ならと考えるのはどうでしょうか。
そう考えられないのだから無理かもしれませんが・・・。
*怒鳴り声を出す前に、笑顔を作ってみるのはどうでしょうか。
笑顔で怒鳴られたら本当に怖いかもしれませんね。

家庭内であっても、怒りをストレートにぶつけてもいいことありません。ますます子どもはいうことを聞かなくなるのが落ちでしょう。
今月の絵本はかなりの出来過ぎですが、一呼吸おいてまぁしょうがない」と流すのが一番だと思うのですが、いかがでしょうか。


「怒り」のコントロール、母になって何度も失敗し、私ってこんなに怒りっぽい性格だったんだって落ち込んだことが幾度もあります。
きっと皆さんもそうですよね?

以前にテレビでお笑い芸人のみやぞんさんが、
「自分の機嫌は自分でとる」と言っているのを聞き、そうだよなぁ~と心にグサッーときました。
機嫌と怒りは別物かもしれませんが、自分の感情は自分でコントロールしてうまく付き合わないといけませんよね。
ひげさんの提案*怒鳴り声を出す前に、笑顔を作ってみるのはどうでしょうか。」、竹中直人の笑いながら怒る人が浮かんできて本当にわらけてきそうです(笑)

ちなみに私は子どもたちにイラッと来た時は「妄想」するという技を習得しました。
ブログに以前綴ったので、是非ご参考ください。

想像力を膨らませ妄想の世界へ
想像して妄想して、精神を落ち着かせる。それが私の育児術。

ままっち!編集部 Tammy

えほんカフェひっぽ
住所 
函館市神山3丁目64-2
TEL 
0138-87-2691
営業時間 
11:00~18:00
定休日 毎週火、水曜日
HP http://hakodate-ehoncafe-hippo.com/