ひっぽのひげ文庫 リターン vol.4 いるの いないの

あの、【ひっぽのひげ文庫】がままっち!に帰ってきました♪♪
函館市神山のえほんカフェひっぽ 店主の中川裕司さん(通称 ひげさん)がオススメの絵本を紹介してくれます。今回はどんな絵本と出逢えるのでしょうか📚さらに、ひげさんが綴るエッセイ【ひげのつぶやき】もスタート!ご自身も父であり、教員経験もあるひげさんが見つめる子育てのアレコレ。どうぞご覧ください♪

 

 

 

 

作:京極 夏彦
絵:町田 尚子
編:東 雅夫
岩崎書店
いるの いないの 特設ページ
本体価格:1,650円(税込)

ひげさん
ひげさん

ままっち!読者のみなさん、こんにちは。今年の夏は格段に暑いですね。夏休みで、お子さんも家にいるし大変ですよね。

毎日暑いですね~。こんなに暑いのに、外で遊びまわる子どもの声が近所に響いています。子どもってエネルギーの塊ですね。私はお昼過ぎにはヘトヘトです(笑)

 

ひげさん
ひげさん

さて、8月は暑いだけでなく、戦争、お盆と考えることが多い月ですね。今回の絵本は、真夏の丑三つ時にぴったりの怪談えほん「いるの いないの」です。京極夏彦さんの作品と聞くだけで鳥肌もんです。

 

そうですね。京極夏彦さんと言えば、妖怪やミステリーというワードが浮かびます。早速読みました。これは怖いですね。

 

ひげさん
ひげさん

冒頭の一節『おばあさんの いえで くらすことになった』おばあちゃんではなくおばあさんなんですよ。これだけで、うつむき気味の暗いおばあさんのいえ、天井の梁がむき出しで高いのです。

 

大人が感じる恐怖と子供の頃に感じた恐怖って、少し質が違う気がするのですが、これは子どもの頃に感じた『怖い』という感情を思い出します。実際に読んだ方のレビューで、小さい子が泣いて怖がった、なんていう感想もありました!

 

ひげさん
ひげさん

文のセンテンスが短いのです。説明的ではない文を読むと想像が怖い方へ広がります。家の広さが怖い、おばあさんが怖い、たくさんいる猫がこれまた怖い。ラストで男の子が見たものは……。
存分にゾクゾクする怖さを味わってください

 

自分の想像力がより一層恐怖心を高めていくような絵本ですね。暑い夏の清涼剤に、是非『いるのいないの』お試しあれ♪

 

内弁慶と外弁慶

学校や幼稚園では聞き分けのいい良い子なのに、家では手に余すほどのわがまま放題でという子を「内弁慶」と言ったりしますね。おそらくこのタイプが多いでしょう。

その反対言葉はないのですが「外弁慶」とでもしておきます。このタイプも少なくないと思います。

一方で、どこでもやんちゃで全く変わらないという子もいます。私は今でもこのタイプですね。小さい頃から枠にはめたがる父親に反発しながら、どこでも好きにやってきた気がします。

また、どの場面でも、もの静かな子もいます。それでもいいのですよ。

積み木でドミノ。集中力がステキ。

 

我が子はどのタイプ?
大まかに4つのタイプに分けてみましたが、お子さんはどれに当てはまるでしょうか。
どのタイプにも良い面、問題な面があるわけで、一概にこのタイプがベストとは言えません。

どのタイプでも、子ども自身が素の自分を出せる場が、成長に欠かせないでしょう。

一見心配になる「どの場面でももの静かな子」だって、絵を描くとか空想するとか本を読むとか、何かしら自分の表現を持っているはずです。


我が子が『自分を表現できる場』や『手立て』をどこに持っているか、ということを見つけてあげて、そこを褒めて伸ばしてあげたいものですね。
なかなか難しいのですが…。
どんな我が子に?
難しくさせているのは、「世間の子ども像」なのではないでしょうか。
いつも元気で明るくほがらかで、聞き分けの良い子にしたい。
確かにその通りなのですが、そんなに都合よく子どもは育ってくれません。目の前の我が子を出発点に、我が子にどんな子ども像を描くのかが大切だと思います。
教師もそうですが、子どもの短所はすぐに見えますが、その裏側にある長所は見えにくくなりがちです。何でもみんなに合わせてではなく「みんなちがって みんないい」ですよ。

ゴーヤは苦い。でも、その「苦味」が美味しい。苦いという特徴を生かして料理すると、とっても美味しい一品になります♪子育てに通じる部分があるかも。

 

編集後記✏
夏休みが始まる前に授業参観や個人懇談が行われて、お子さんの幼稚園・学校での様子をご覧になり、衝撃を受けたお母さんは多いのではないでしょうか?私もその一人です。
3姉弟の我が子達ですが、家での姿そのままだったり、家と学校での様子にギャップがあったり…、なんだかとても興味深いと同時に、大丈夫かな…と心配になりました。

今回のひげのつぶやきには、私の心配や不安がスッと軽くなるような言葉がズラリ。
そっか!みんな違って当たり前ですよね。わかっているようで知らず知らず相対的に見てしまっています。子どもたちが『自分』をのびのびと出せる場所、方法を大切にしてあげよう!そんな風に思いました。