産後ケア助産院マーノの助産師、佐原(さわら)さんと瀬野(せの)さん。お2人は函館市内の産院で、妊娠中~お産、産後のママに深く関わってきました。目指すは【ママを孤独にしない子育て支援を!】函館のプレママ、産後ママの生活や気持ちに寄り添う『産婆さん』として、すべてのママが子育てを楽しめることを願いながらコラムを綴ります。ご覧ください。
産後ケアのこれから
今回は第一回目が「産後ケアってなあに?」だったので、「産後ケアのこれから」について書こうと思います。だいぶ産後ケアという言葉も浸透してきた中、「産後ケア」と聞くとどんなサービス内容をみなさん思い浮かべるでしょうか。きっと漠然としているイメージの方が多いと思います。実はそれで私は正解だと思います。
国からの「産後ケアはこういう事業だよ」というのは確かにあるんですが、それ自体も大まかなアウトラインといった感じです。なので、自治体によっても助成の仕方や提供するサービスの内容が全然違います。首都圏になると区に産後ケアセンターがあって、そこで赤ちゃんのお世話の仕方を教えてもらったり、休息がとれたりもあるし、授乳に困ったら開業の助産院さんに訪問してもらったり、自分で助産院に行って教えてもらったりということもできます。最近では産後ケアホテルというものもあったり、エステなどのサービスを受けられたりするところもあります。産後ケアの一環として産後ヘルパーを助成してくれる自治体もあります。(育児中の家事を任せられたり、ちょっと贅沢な時間をすごせるなんて、素敵!と私は自分が使えるならテンション上がっちゃいます)
産後ケア赤ちゃんがうまれて病院やクリニックの退院直後に利用できる宿泊型産後ケア、助産師がおうちに訪問してママから授乳の相談や育児の相談を受ける訪問型産後ケア、当院のように助産院にきてもらって休息をとるような通所型の産後ケアの3種類があります。(国でも産後ケアの分類はこの3種類です。)
道南の皆さんのお住まいの地域でも宿泊型や訪問型がすでに入っているよというところもあると思います。函館市は今年4月から宿泊型に加えて訪問型・通所型の助成を始めて産後ケアの拡充を行いました。実はこの3種類がぜんぶそろって使える自治体って、北海道の中では少ないんです。ママ達が選べる選択肢は多い方がいいと私は思うので、よかったなと感じています。使いたいです!って思ったときにラインで申請できる様になったのも気軽で身近に感じてもらえていいんじゃないかなと思っています。(函館市をLINEで友だち追加し、メニューからオンライン申請を選択するとOK)
敷居が高いって思うとなかなか一歩は踏み出せないんですよね。それが少しずつ解消されてきているのがこの1年で凄く実感しました。そして、いろんな人のニーズを汲んで、これからどんどん産後のママ・パパを支援するために色々な視点で支援サービスが立ち上がればもっといいなとも感じていて、産後ヘルパーや産後ドゥーラ、マイ助産師制度などの参画も今後あればなあ・・・と期待しています。
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