『あつまさ先生の道しるべvol.47』~絵本の読み聞かせのすすめ(0~3歳児編)~

絵本の読み聞かせの、子どもに与える様々な良い効果については、Vol.46で述べましたが、ここでは、どんな絵本を選んだらいいか、0歳~6歳まで年齢別に各5冊に絞って紹介します。なお、選定にあたっては下記の3点を参考にしました。

① 筆者が実際に我が子や教え子に読み聞かせて人気があった絵本
②「ひっぽのひげ文庫」で、ひげさんが紹介してくれたおすすめの絵本
③ 読み聞かせボランティアの方々が、小学校や幼稚園で子どもたちに読み聞かせしてくれた絵本
あつまさ先生
あつまさ先生

今回は0~3歳児編をご紹介します!

0歳児におすすめの絵本


くっついた  
作:三浦 太郎 出版社:こぐま社

シンプルな繰り返しの中に愛情と幸せを感じられる絵本です。金魚やアヒル、ぞうやおさるさんが、口でくっついたり、鼻をあわせたり、手をつないだり、それぞれの「くっついた」をしている姿に大人も赤ちゃんもニコニコ笑顔になります。最後にくっつくのは、おかあさんとわたし、そしておとうさんです。読みながら一緒に「くっついた」をしたくなります。

いない いない ばあ
作:松谷 みよ子  絵:瀬川 康男  出版社:童心社

「いないいないばあ」を、ゆかいな絵本にした作品です。こいぬ・ことり・ねこ・かいじゅうなど、さまざまな動物たちといないいないばあが、見開き2ページを使ったわかりやすい絵で描かれています。目の部分に穴があいていて、お面のようにしてママやパパといないいないばあをして遊べます。厚紙で作られているのでお子さんの手でもめくりやすい絵本です。

がたん ごとん がたん ごとん
作:安西 水丸  出版社:福音館書店
がたんごとんがたんごとんと、まっ黒な汽車がやってきます。駅で待っているのは哺乳瓶。「のせてくださーい」と言って汽車に乗り込みます。ふたたび出発し、次の駅へ行くと、こんどはコップとスプーンが「のせてくださーい」。さらに次の駅では、リンゴとバナナが、ネコとネズミが「のせてくださーい」。みんなをのせて汽車は「がたん ごとん」と終着駅へ。そこは……。くり返しのリズムが楽しい絵本です。

しろくまちゃんのほっとけーき
作:わかやま けん・もり ひさし・わだ よしおみ 出版者:こぐま社

卵を割って、牛乳を入れて…。 焼き上がったら、おともだちのこぐまちゃんを呼んで、ふたりで一緒に「おいしいね」。 見開きいっぱいに描かれたホットケーキのリアルなつくり方が魅力な絵本です。

もこ もこもこ
作:谷川 俊太郎 絵:元永 定正 出版社:文研出版

なんだろう?と興味を持ってくれるような不思議でおかしな世界です。有名詩人、谷川 俊太郎が文章を手がけ、異色の画家である元永 定正が絵を添えました。しーん、もこもこ、ぷぅー、ぱちんなど、お子さんが真似しやすい言葉がいっぱいの絵本です。

 

1歳児におすすめの絵本


だるまさんが
作:かがくい ひろし 出版社:ブロンズ新社

「だ・る・ま・さ・ん・が」で左右に体を揺り動かすだるまさんに合わせて、お子さんも楽しそうに揺れてくれます。次のページには?とワクワク感が止まりません。泣いている子もすぐに笑顔になれる、めくるたびに楽しい素敵な絵本です。

もいもい
作:市原 淳  東京大学あかちゃんラボ発

東京大学の研究所が、「あかちゃん学絵本プロジェクト」のもとにつくり上げた絵本です。赤ちゃんの目を釘付けにしたイラストから、「もいもい」と呼ばれるキャラクターをつくりました。科学的に実証された赤ちゃんのための絵本です。

はらぺこ あおむし
作:エリック=カール 訳:もり ひさし 出版社:偕成社

小さくて腹ペコなあおむしが毎日いろいろなものを食べて、ぐんぐん成長していく姿を描いた絵本です。赤ちゃんの目をひく美しい色彩と楽しいしかけに心奪われます。楽しみながら曜日や数などの概念を自然と学べる絵本です

じゃあじゃあ びりびり
作:まつい のりこ 出版社:偕成社

「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」「みず じゃあじゃあじゃあ」「いぬ わんわんわんわん」 赤ちゃんに身近なものを、わかりやすい絵とリズミカルなことばで表現した、音から物を認識する絵本。赤ちゃんの耳が大好きな擬音語がたくさん登場する定番絵本です。

きんぎょが にげた
作:五味 太郎  出版社:福音館書店

ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。お子さんも指をさしながらきんぎょを探して楽しめます

 

2歳児におすすめの絵本


よるくま
作:酒井 駒子 出版社:偕成社

ママ あのね……あのね きのうのよるね、うんとよなかに かわいいこがきたんだよ。夜、男の子が寝ていると、まっ黒な「よるくま」がお母さんをさがしにきました。男の子はよるくまをつれて、夜のまちへお母さんをさがしにでかけます。母のにおい、あたたかさを思いおこさせるファンタジーな絵本です。
\「えほんカフェひっぽ」のひげさんもオススメ!/https://mamatch.jp/supporter/post-21028.html


おんなじ おんなじ
作:多田 ヒロシ 出版社:こぐま社

友だちと同じ物を持っているのは嬉しい、同じことをしたい。でも全部同じじゃつまらない。そんな子どもたちの心理を生き生きと描いた絵本です。

いやだいやだ
作:せな けいこ 出版社:福音館書店
ルルちゃんはなんにでもすぐに「いやだいやだ」といいます。あんまり「いやだいやだ」と言っていたら……。お母さんも「いやだ」といって抱っこしてくれなくなりました。おやつもお日さまも、保育園にはいていく靴も、大事なくまのぬいぐるみも、みんなが「いやだ」といいだします。みんなに「いやだ」といわれて、ルルちゃんは泣きべそをかいてしまいます。いやいや期の子どもといっしょに読みたいユーモラスな絵本です。

やさい
作:平山 和子 出版社:福音館書店

だいこん、キャベツ、トマト……毎日私たちの食卓にのぼる野菜たち。立派な葉を茂らせるだいこん、熟すにつれて赤く色を変えていくトマト、地下に育つさつまいもなど、畑で育まれる野菜たちの力強い姿が、八百屋さんに並んでいる見慣れた姿と交互に描かれます。たくさんの子どもたちに愛されてきた絵本『くだもの』の作者が、野菜の力強さと美しさをていねいに描いた、野菜を食べることが楽しくなる絵本です。

どうぞのいす
作:香山 美子 絵:柿本 幸造 出版社:ひさかたチャイルド

うさぎさんが作った椅子をめぐって次々に繰りひろげられる取りかえっこ。「どうぞ」にこめられたやさしさが伝わってくるロングセラー絵本です。

 

3歳児におすすめの絵本


とこちゃんはどこ
作:松岡 享子 絵:加古 里子 出版社:福音館書店

赤い帽子と青い半ズボンの元気な男の子、とこちゃん。市場でお母さんがおしゃべりしているまに、とことこかけだして、どこかへいってしまいました。人ごみの中をさがしていくと、ああ、いたいた。 動物園、浜辺にお祭り、デパート……人ごみにまぎれたとこちゃんを探そう。 絵さがしの絵本の元祖ともいえる、子どもの大好きな絵本です。

ぐりとぐら
作:なかがわ りえこ・ おおむら ゆりこ  出版社:福音館書店

お料理することと食べることが何より好きな野ねずみのぐりとぐらは、森で大きな卵を見つけました。目玉焼きにしようか卵焼きにしようか考えたすえ、カステラを作ることにしました。でも、卵があまり大きくて運べません。そこでフライパンをもってきて、その場で料理することにしました。カステラを焼くにおいにつられて、森じゅうの動物たちも集まってきます……。

わたし ようちえんにいくの
作・絵:アンホールト 訳:角野 栄子 出版社:文化出版局

アンナは初めて幼稚園に行くことになりましたが、ちょっと心配。でも、幼稚園は素敵なところだったのです。アンナの心境が心配から楽しみに自然と変わっていく様子を描いた絵本です。

みんな うんち
作:五味 太郎  出版社:福音館書店

大きいゾウは大きいうんち、小さいねずみは小さいうんち。魚も鳥も虫もうんち。いろんな動物のいろんなうんち。うんちのしかたも様々で、とまってうんち、歩きながらうんち。あちらこちらでうんち、決めたところでうんち。おとなもうんち、子どももうんち。「いきものはたべるから、みんなうんちをするんだね」というお話。子どもにとって興味のある、そして大事な「うんち」が主役のユーモアいっぱいの絵本です。

三びきのやぎの がらがらどん
絵:マーシャ・ブラウン 訳:せた ていじ 出版社:福音館書店

橋の向こう側の山で、たくさん草を食べようと考えた3匹のヤギ。小さなヤギ、中ぐらいのヤギ、大きなヤギ、みんな名前は「がらがらどん」。橋をわたっている途中に谷に住むトロル(おに)にでくわしてしまいます。小さなヤギの機転によって、小さなヤギと中くらいのヤギはトロルから逃げて橋をわたることができました。いちばん大きくて強いヤギはトロルに勝負を挑みます。3匹のヤギは無事に橋をわたることができるのでしょうか?

次回は【4~6歳児編】をご紹介します!
公開日は2024年9月11日(水)※9月12日(木)、お楽しみに♪